”鳥インフル”猛威が卵に影響 飲食店で仕入れ値高騰 スーパーで249円→269円に 【福岡発】
暮らし
2023/01/06 19:30
猛威を振るう鳥インフルエンザ。
福岡県を含め全国でも発生数が過去最悪となる中、私たちの生活に欠かせない卵に影響が広がっています。
川崎キャスターが訪れたのは、福岡県鞍手町にある卵の直売所です。
◆川崎キャスター
「10個入りでLサイズで350円。これは名前もついているので、一般のものよりも高いと思うんですけど」
販売されているのは『味宝卵(みほうらん)』のブランド名がついた新鮮な卵。
白身と黄身がこんもりと盛り上がり、栄養価も高いのが特長です。
新鮮な卵を求めて朝から大勢の人が訪れますが、その奥で行われていたのは…
◆川崎キャスター
「卵がどんどん流れてきているんですけど、どういうことなんですか?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「隣に鶏舎がありまして、産みたての卵がこっちに流れてきています。全て流れてきているのが、うちのブランドの味宝卵になります」
この直売所、すぐ隣には養鶏場があり、約7万5000羽のニワトリが飼育されています。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「1日に大体6万3000個は流れてきます」
◆川崎キャスター
「それを全部詰めているんですね」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「その日のうちに全部販売します」
直売店のほか、地元の飲食店を中心に約1000店舗と取引があり、1日に6万個以上を出荷していますが、いま神経をとがらせているのが鳥インフルエンザへの対策です。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「こちらが養鶏場になります」
◆川崎キャスター
「この白いのは?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「これは石灰ですね。鳥インフルエンザ対策で石灰をまいています」
養鶏場を取り囲むようにまかれていたのは、ウイルスが外部から持ち込まれないようにするための石灰です。
さらにー。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「外部の方は、立ち入り禁止と書いている所から入ってもらうのはご遠慮いただいてますね」
◆川崎キャスター
「我々もここまでですね」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「私もなるべく入らないようにしています」
養鶏場内で作業する人に撮影してもらった映像を見ると、敷地内の大部分が消毒用の白い石灰で覆われています。
さらに、鶏舎に入る際には、外で使用する靴を消毒した上で鶏舎内用の靴に履き替えるという徹底した対策がとられていました。
◆川崎キャスター
「これまでにないくらい、今年は怖いですか?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「怖いです。今までこんな状態になったことない」
全国で猛威を振るう高病原性鳥インフルエンザ。
福岡県内では去年12月、養鶏場では2年ぶりとなる発生も確認されるなど、野鳥なども含め感染確認は5件にのぼり、過去最悪となっています。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「(感染したら)最低でも1年間は元に戻ることはできないと思います。鶏を全部殺処分しないといけなくなるので、そういうことは絶対に避けたいので」
福岡県も相次ぐ感染確認をうけ、養鶏場などに対して消毒を始めとした対策の徹底を呼びかけ封じ込めを図っていますが、鳥インフルエンザの問題は私達の生活にも影響を及ぼし始めています。
こちらは、福岡市内にあるうどん店。
多い日には200人以上が訪れるこの店の人気メニューは…
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「うどんでよく出るのが『甲斐スペシャル』といって、温玉と和牛のすき焼き肉が乗ったうどん、それとセットでミニ親子丼をつけられる方がいます」
卵を使ったメニューも多い、このうどん店。
1日100個は使うというほど、店には欠かせない食材ですが、このところ頭を悩ませているのが、仕入れの値段です。
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「鳥インフルエンザの影響とか、いろんな要因があると思うんですけど。今までの1.5倍の値段になっています」
店長を悩ませる卵の価格高騰。
この店では去年12月から、卵だけで月に3万円近くも仕入れ値が上がっています。
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「これ以上(仕入れ価格が)上がるとちょっときつい。できる限り努力はしますけど、あまりにも値段が高いと、(商品の)値上げしないといけないかな、とは思っています」
卵の高騰で困っているのは、飲食店だけではありません。
◆来店客
「どうしよう…高い…。普通ここ200円だったから、50円くらい高いでしょう」
物価の優等生とも呼ばれていた卵。
こちらのスーパーで、去年12月23日には249円だったLサイズ10個パックは、20円高い269円になっていました。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「鳥インフルエンザの影響で20~40円は上がっていますね。毎年年末を迎えて、クリスマスケーキが落ち着くと、卵が余る傾向にありますので、相場が一旦下がるのが通常なんですが、今年は値下げがない状態で高値のままです。かなり厳しいと思います」
そして、店が直面しているのは価格高騰だけにとどまりません。
それはー。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「毎日卵の発注をしているんですけど、全て入荷するわけでなく、最悪の場合は半分以下になって入荷しているので、なかなか難しい状況になっています」
店が直面している、卵の供給不足。
店では現在、発注数を通常より多くして在庫の確保に努めていますが、去年12月は1000パックの発注に対し200パックしか入荷しない日もあったと言います。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「毎年、鳥インフルエンザは出ているんですけど、ここまで卵の数量が制限されるとか減らされるというのは無かったので。日頃の発注数量を上げて、売り出しの時に少しでも安くお客様に提供できるように数量確保には毎日務めております」
福岡県を含め全国でも発生数が過去最悪となる中、私たちの生活に欠かせない卵に影響が広がっています。
川崎キャスターが訪れたのは、福岡県鞍手町にある卵の直売所です。
◆川崎キャスター
「10個入りでLサイズで350円。これは名前もついているので、一般のものよりも高いと思うんですけど」
販売されているのは『味宝卵(みほうらん)』のブランド名がついた新鮮な卵。
白身と黄身がこんもりと盛り上がり、栄養価も高いのが特長です。
新鮮な卵を求めて朝から大勢の人が訪れますが、その奥で行われていたのは…
◆川崎キャスター
「卵がどんどん流れてきているんですけど、どういうことなんですか?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「隣に鶏舎がありまして、産みたての卵がこっちに流れてきています。全て流れてきているのが、うちのブランドの味宝卵になります」
この直売所、すぐ隣には養鶏場があり、約7万5000羽のニワトリが飼育されています。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「1日に大体6万3000個は流れてきます」
◆川崎キャスター
「それを全部詰めているんですね」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「その日のうちに全部販売します」
直売店のほか、地元の飲食店を中心に約1000店舗と取引があり、1日に6万個以上を出荷していますが、いま神経をとがらせているのが鳥インフルエンザへの対策です。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「こちらが養鶏場になります」
◆川崎キャスター
「この白いのは?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「これは石灰ですね。鳥インフルエンザ対策で石灰をまいています」
養鶏場を取り囲むようにまかれていたのは、ウイルスが外部から持ち込まれないようにするための石灰です。
さらにー。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「外部の方は、立ち入り禁止と書いている所から入ってもらうのはご遠慮いただいてますね」
◆川崎キャスター
「我々もここまでですね」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「私もなるべく入らないようにしています」
養鶏場内で作業する人に撮影してもらった映像を見ると、敷地内の大部分が消毒用の白い石灰で覆われています。
さらに、鶏舎に入る際には、外で使用する靴を消毒した上で鶏舎内用の靴に履き替えるという徹底した対策がとられていました。
◆川崎キャスター
「これまでにないくらい、今年は怖いですか?」
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「怖いです。今までこんな状態になったことない」
全国で猛威を振るう高病原性鳥インフルエンザ。
福岡県内では去年12月、養鶏場では2年ぶりとなる発生も確認されるなど、野鳥なども含め感染確認は5件にのぼり、過去最悪となっています。
◆野上養鶏場 藤井豪社長
「(感染したら)最低でも1年間は元に戻ることはできないと思います。鶏を全部殺処分しないといけなくなるので、そういうことは絶対に避けたいので」
福岡県も相次ぐ感染確認をうけ、養鶏場などに対して消毒を始めとした対策の徹底を呼びかけ封じ込めを図っていますが、鳥インフルエンザの問題は私達の生活にも影響を及ぼし始めています。
こちらは、福岡市内にあるうどん店。
多い日には200人以上が訪れるこの店の人気メニューは…
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「うどんでよく出るのが『甲斐スペシャル』といって、温玉と和牛のすき焼き肉が乗ったうどん、それとセットでミニ親子丼をつけられる方がいます」
卵を使ったメニューも多い、このうどん店。
1日100個は使うというほど、店には欠かせない食材ですが、このところ頭を悩ませているのが、仕入れの値段です。
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「鳥インフルエンザの影響とか、いろんな要因があると思うんですけど。今までの1.5倍の値段になっています」
店長を悩ませる卵の価格高騰。
この店では去年12月から、卵だけで月に3万円近くも仕入れ値が上がっています。
◆釜喜利うどん 金子瑛祐店長
「これ以上(仕入れ価格が)上がるとちょっときつい。できる限り努力はしますけど、あまりにも値段が高いと、(商品の)値上げしないといけないかな、とは思っています」
卵の高騰で困っているのは、飲食店だけではありません。
◆来店客
「どうしよう…高い…。普通ここ200円だったから、50円くらい高いでしょう」
物価の優等生とも呼ばれていた卵。
こちらのスーパーで、去年12月23日には249円だったLサイズ10個パックは、20円高い269円になっていました。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「鳥インフルエンザの影響で20~40円は上がっていますね。毎年年末を迎えて、クリスマスケーキが落ち着くと、卵が余る傾向にありますので、相場が一旦下がるのが通常なんですが、今年は値下げがない状態で高値のままです。かなり厳しいと思います」
そして、店が直面しているのは価格高騰だけにとどまりません。
それはー。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「毎日卵の発注をしているんですけど、全て入荷するわけでなく、最悪の場合は半分以下になって入荷しているので、なかなか難しい状況になっています」
店が直面している、卵の供給不足。
店では現在、発注数を通常より多くして在庫の確保に努めていますが、去年12月は1000パックの発注に対し200パックしか入荷しない日もあったと言います。
◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「毎年、鳥インフルエンザは出ているんですけど、ここまで卵の数量が制限されるとか減らされるというのは無かったので。日頃の発注数量を上げて、売り出しの時に少しでも安くお客様に提供できるように数量確保には毎日務めております」