2024/06/26 17:25
博多ストーカー殺人 寺内進被告(32)に懲役20年判決 元交際相手への“待ち伏せ”認めず 福岡地裁
事件・事故
2024/06/28 15:00
去年1月、福岡市のJR博多駅近くの路上で、元交際相手の女性を刺して殺害したとして殺人やストーカー規制法違反などの罪に問われている寺内進被告(32)に対し、福岡地裁は28日、懲役20年の判決を言い渡しました。
起訴状によりますと、寺内被告は2023年1月16日午後6時すぎ、JR博多駅近くの路上で、元交際相手の川野美樹さん(当時38)の帰宅を待ち伏せして追いかけ、胸や頭などを刃渡り約24センチの包丁で何度も刺して殺害したとされています。
寺内被告は2022年11月、ストーカー被害を警察に相談した川野さんの職場に押しかけるなどして、警察からストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていました。
寺内被告をめぐっては、2022年8月、川野さんに声をかけた男性を殴り顔を骨折させるケガをさせた傷害の罪に関して、すでに裁判が行われていて、今年3月に有罪判決を受けています。
寺内被告は2022年11月、ストーカー被害を警察に相談した川野さんの職場に押しかけるなどして、警察からストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていました。
寺内被告をめぐっては、2022年8月、川野さんに声をかけた男性を殴り顔を骨折させるケガをさせた傷害の罪に関して、すでに裁判が行われていて、今年3月に有罪判決を受けています。
これまでの裁判で、寺内被告は「刺したことは間違いないですが、待ち伏せしたことは違います」と殺人罪については認め、ストーカー規制法違反の罪については否認しました。
弁護側は
・事件当日に所持していた包丁は、被告が起こした傷害事件に対する報復を恐れて、日頃から持ち歩いていたものであり、川野さんを殺害するために準備されたものではない
・事件当日、被告は携帯電話代金を支払うために博多駅前にいた
とした上で、「待ち伏せした事実はない」「恋愛感情はすでに失っていて、それに対する怨恨はない」などとして「ストーカー規制法については無罪」と主張しました。
一方、検察側は、寺内被告が禁止命令を受けていたにも関わらず、事件当日に川野さんが勤務先の会社から帰宅する時間前後に待ち伏せするなどしていて、ストーカー規制法に違反すると主張しました。
また
・川野さんを包丁で少なくとも17回突き刺したこと
・包丁の先端が折れ頭蓋骨に刺さっていたこと
・人目を意に介することなく川野さんに襲いかかり、通行人が驚いて犯行を目撃しているのにも構わず犯行を完遂したこと
などを挙げた上で「川野さん殺害の犯行様態は強固な殺意にもとづく一片の慈悲もない残忍極まりないもので、悪質性が極めて高い犯行」とし、有期刑の上限となる懲役30年を求刑していました。
弁護側は
・事件当日に所持していた包丁は、被告が起こした傷害事件に対する報復を恐れて、日頃から持ち歩いていたものであり、川野さんを殺害するために準備されたものではない
・事件当日、被告は携帯電話代金を支払うために博多駅前にいた
とした上で、「待ち伏せした事実はない」「恋愛感情はすでに失っていて、それに対する怨恨はない」などとして「ストーカー規制法については無罪」と主張しました。
一方、検察側は、寺内被告が禁止命令を受けていたにも関わらず、事件当日に川野さんが勤務先の会社から帰宅する時間前後に待ち伏せするなどしていて、ストーカー規制法に違反すると主張しました。
また
・川野さんを包丁で少なくとも17回突き刺したこと
・包丁の先端が折れ頭蓋骨に刺さっていたこと
・人目を意に介することなく川野さんに襲いかかり、通行人が驚いて犯行を目撃しているのにも構わず犯行を完遂したこと
などを挙げた上で「川野さん殺害の犯行様態は強固な殺意にもとづく一片の慈悲もない残忍極まりないもので、悪質性が極めて高い犯行」とし、有期刑の上限となる懲役30年を求刑していました。
ストーカー規制法違反の成立が争点となる中28日、福岡地裁は「被告が川野さんを追従した行為はストーカー規制法上のつきまいといにあたる」と認定した一方、「被告が待ち伏せしていたといえるかについては疑問が残る」として、寺内被告に懲役20年の判決を言い渡しました。
裁判の最後、冨田敦史裁判長は寺内被告に対し「寺内被告の反省の言葉は表面的なものでした。生涯をかけて事件に向き合い、被害者へ償いをしてください」と諭すと、寺内被告は「はい」と返答して法廷を後にしました。
裁判の最後、冨田敦史裁判長は寺内被告に対し「寺内被告の反省の言葉は表面的なものでした。生涯をかけて事件に向き合い、被害者へ償いをしてください」と諭すと、寺内被告は「はい」と返答して法廷を後にしました。
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