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南海トラフ巨大地震「発生する確率が高まったとも」 福岡では震度5強想定、津波は高さ4m 1981年より前の建物は特に注意

気象・災害

2024/08/09 18:52

8日夕方、宮崎県で発生した最大震度6弱の地震。

もし、想定される南海トラフ地震が起きたら福岡はどうなるのか、取材しました。

8日午後5時前、宮崎県で震度6弱の揺れを観測する大きな地震がありました。

震源地は日向灘で、震源の深さは約30キロ、地震の規模はマグニチュード7.1と推定されています。

福岡県内では、柳川市や大川市で震度4を観測。
震度2を観測した福岡市のイベント会場でも天井の照明が大きく揺れるなどしましたが、けが人などはありませんでした。
JRの九州新幹線は8日、運行を一時見合わせるなど影響がありました。

◆JR博多駅の利用客
「鹿児島の出水まで行こうと思っていました。無理そうだったら、あす以降で帰ろうと思っています」
今回の地震で不安視されているのは、南海トラフ地震との関係です。

気象庁は、8日初めて、南海トラフ沿いで異常な現象が観測された際の臨時情報、「巨大地震注意」を発表。

今回、福岡や佐賀で被害は確認されていませんが、福岡県は8日夜から「防災対策推進地域」に指定されている北九州市、行橋市、豊前市、苅田町、吉富町、築上町に住んでいる人に対し、日頃からの地震・津波への備えを再確認してほしいと、注意を呼びかけています。

◆福岡県 服部知事
「気象庁によると、大規模地震の発生の可能性が平常時に比べ数倍高まっている。特にこの1週間は地震・津波への注意が必要であるとのことです」
南海トラフ地震は、今後30年以内に70~80%の確率で発生が予想されています。

この巨大地震が起きると、各地を激しい揺れが襲うとともに、沿岸部には最大で30メートルを超える大津波が押し寄せるとされています。

では、南海トラフで巨大地震がひとたび発生すると、福岡は、一体どうなるんでしょうか?

政府の被害想定によれば、瀬戸内海沿岸の北九州市などに最大4メートルの津波が到達し、震度4以上の揺れが2分から3分続くと想定されています。
南海トラフ地震が発生する可能性について、耐震構造などを研究する専門家はー。

◆福岡大学 高山峯夫教授
「今回の地震が南海トラフ地震につながるかもしれないということで『巨大地震注意』が出されたので、そういった意味では南海トラフ地震の発生する確率が高まったとも考えられる」

高山教授は、耐震基準が見直された1981年より前に建てられた建物については、特に注意が必要だと話します。

◆福岡大学 高山峯夫教授
「古い建物については耐震性が不足していることが考えられるので、そういった建物には耐震補強・改修などで耐震性を確かめることが必要。1995年の阪神淡路大震災の時には、家具の下敷きになって動けなくなって亡くなった方もおられるので、寝室に家具を並べている方は転倒しないように対策しておくことが大切」
いま「南海トラフ巨大地震」のリスクが高まっている状態ですが、福岡県への影響についてさらに詳しい予測によりますと、まず想定される最大震度については赤色のエリアが「震度5強」です。

福岡県南部の久留米市や八女市、北九州市小倉南区など「震度5強」の想定は実に17市町村に上ります。

また、オレンジ色のエリアが「震度5弱」で、福岡市や太宰府市など県内の大部分、42の市町村で想定されています。

残る2つ、篠栗町と久山町は最大震度「4」となっています。
津波被害も想定されています。

瀬戸内海の沿岸部で最大4mの津波が来る恐れがあります。

対象の自治体としては・北九州市・行橋市・苅田町・豊前市などです。

専門家としても、ハザードマップの確認、家具の固定、災害袋の用意を呼びかけています。

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