1. HOME
  2. 新米出回ってもコメ価格高止まり…去年の1.5~1.8倍に「以前のようには下がらない」見方も 全町民約3万人に新米5キロ無料配布へ 福岡

新米出回ってもコメ価格高止まり…去年の1.5~1.8倍に「以前のようには下がらない」見方も 全町民約3万人に新米5キロ無料配布へ 福岡

暮らし

2024/11/12 18:30

今年の夏は「令和の米騒動」とも呼ばれるコメ不足が起きましたが、価格の高止まりはいまも続いています。

一体いつまで続くのか、福岡の現場を取材しました。



私たちの日々の食卓に欠かせない「白いご飯」、ほっかほかの炊き立てのご飯はたまりません。

そんなコメをめぐり今年の夏、スーパーでは購入に頭を悩ませる買い物客の姿が…。

◆買い物客
「高いね。2割か3割ぐらい高くなっている」

◆買い物客
「やっぱり高くて手が出ない」

「令和の米騒動」として全国的に問題となったコメ不足。

去年の猛暑による不作の影響や防災意識の高まりなどで、コメの需要が拡大したためとされ、今年の新語・流行語大賞の候補の1つにも挙げられています。



秋に収穫された新米によるコメ不足解消が期待されていましたが、現在のコメの価格はどうなっているのでしょうか?

福岡市内のスーパーを訪ねてみると…。

◆記者リポート
「ご覧下さい、あちらにお米の販売コーナーが設けられています。夏には品薄だといわれていたお米ですが、現在は新米がずらりと並んでいます。福岡県産の夢つくしなどもあります」

コメの販売コーナーには福岡県産の「元気つくし」や「あきたこまち」などのコメがたくさん積まれていました。



しかしその価格を見ると「夢つくし」が5キロで3299円、「元気つくし」が3399円、人気の「あきたこまち」も含めてほとんどの商品が5キロで3000円を超えています。

店によると「令和の米騒動」と言われた夏場から高値の状態が続いていて、去年の価格と比べると1.5倍から1.8倍の価格での高止まりが続いているということです。



新米が入荷したのになぜ高止まりが続いているかというと…。

◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「夏場から米不足といわれて、ずっと尾を引いている状態。高い新米でも引き合いが多くて、なかなか値段が下がらない」



コメの価格が下がらない現状に消費者は…。

◆買い物客
「2キロ、2人なので(買うのが)2キロなんですよね。だけど2キロが5キロの値段になってますね」

Q. 高い?
「高い、全部。困ってます。お金がないので」

Q.代わりの物は買う?
◆買い物客
「買いませんね。お米が好きですから」

中には、こんな声も。

Q.最近お米買いましたか?
◆買い物客
「いいえ」

Q.どうして?
「お米が高いから」

Q.代わりに何を?
「パックご飯」

Q.どうして?
「安く買えるので」



そう、いま、売れているのが…。

◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「レトルトご飯。お米が少なかったり、売り切れてしまった時に、麺ではなくてご飯が食べたい人が、レトルトご飯を買っている。(去年の)倍以上の売り場面積」



そのほかにも米の代替品として売り上げが伸びているとみられるのが「袋麺」。

「サッポロ一番」ブランドで即席麺を生産するサンヨー食品の今年4月から9月の袋麺の出荷量は、去年の同じ時期と比べて10%以上伸びていて、カップ麺を含めた即席麺全体の出荷量も前年同時期を超えたといいます。



広がり続ける令和の米騒動の余波。

そうした中、12日に取材班が向かったのは、福岡県筑前町。

◆記者リポート
「田園風景が広がる筑前町で、ある施策が発表されました」



◆筑前町民
「助かります!」

◆築前町民
「うれしいです」

◆筑前町民
「よかですね」

町民たちが、一様に感謝の言葉を口にするその施策の秘密は、町役場の一室に積み上げられた段ボールの中にありました。



Q.これは何?
◆筑前町の職員
「発送用の封筒になります。お米1人当たり5キロを配布させていただきます」



筑前町では町独自の生活応援策として、約3万人の全町民に新米5キロを無料で配布することを決めたのです。

確保された予算はなんと約1億1900万円、11月中にも引換券を全世帯に送付します。



◆筑前町 中野高文副町長
「米どころの筑前町ということで、家計の足しになればと。『筑前町に住んでよかった』と実感してもらえたら幸い。米のことは任せてください」

「令和の米騒動」の影響で価格の高止まりが続く中で打ち出されたなんとも“ふとっぱら”な取り組み。

無料配布の新米は12月14日から19日の間に、町内3ヵ所の施設で配られる予定です。

■専門家「以前のような価格には下がらない」

自治体も異例の対応を取るほど、夏以降、お米の値段は5キロ3000円前後からほとんど変わっていませんが、この高値、いつまで続くんでしょうか。

かなりショッキングな見立てがあります。

コメの流通に詳しい宇都宮大学農学部の小川真如助教は「以前のような価格には下がらないだろう」と話します。

「そもそも、これまでコメの価格が安すぎたので世の中の物価高騰に合わせてようやくコメ価格も上昇してきた」というのが小川助教の分析です。

コメも生産コストは上がっているのに価格に反映されてこなかったので「令和の米騒動」をきっかけに高騰して、その価格が今後は基本になるだろうと話しています。
今年の夏は「令和の米騒動」とも呼ばれるコメ不足が起きましたが、価格の高止まりはいまも続いています。

一体いつまで続くのか、福岡の現場を取材しました。
私たちの日々の食卓に欠かせない「白いご飯」、ほっかほかの炊き立てのご飯はたまりません。

そんなコメをめぐり今年の夏、スーパーでは購入に頭を悩ませる買い物客の姿が…。

◆買い物客
「高いね。2割か3割ぐらい高くなっている」

◆買い物客
「やっぱり高くて手が出ない」

「令和の米騒動」として全国的に問題となったコメ不足。

去年の猛暑による不作の影響や防災意識の高まりなどで、コメの需要が拡大したためとされ、今年の新語・流行語大賞の候補の1つにも挙げられています。
秋に収穫された新米によるコメ不足解消が期待されていましたが、現在のコメの価格はどうなっているのでしょうか?

福岡市内のスーパーを訪ねてみると…。

◆記者リポート
「ご覧下さい、あちらにお米の販売コーナーが設けられています。夏には品薄だといわれていたお米ですが、現在は新米がずらりと並んでいます。福岡県産の夢つくしなどもあります」

コメの販売コーナーには福岡県産の「元気つくし」や「あきたこまち」などのコメがたくさん積まれていました。
しかしその価格を見ると「夢つくし」が5キロで3299円、「元気つくし」が3399円、人気の「あきたこまち」も含めてほとんどの商品が5キロで3000円を超えています。

店によると「令和の米騒動」と言われた夏場から高値の状態が続いていて、去年の価格と比べると1.5倍から1.8倍の価格での高止まりが続いているということです。
新米が入荷したのになぜ高止まりが続いているかというと…。

◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「夏場から米不足といわれて、ずっと尾を引いている状態。高い新米でも引き合いが多くて、なかなか値段が下がらない」
コメの価格が下がらない現状に消費者は…。

◆買い物客
「2キロ、2人なので(買うのが)2キロなんですよね。だけど2キロが5キロの値段になってますね」

Q. 高い?
「高い、全部。困ってます。お金がないので」

Q.代わりの物は買う?
◆買い物客
「買いませんね。お米が好きですから」

中には、こんな声も。

Q.最近お米買いましたか?
◆買い物客
「いいえ」

Q.どうして?
「お米が高いから」

Q.代わりに何を?
「パックご飯」

Q.どうして?
「安く買えるので」
そう、いま、売れているのが…。

◆エムズ美和台店 久松浩一店長
「レトルトご飯。お米が少なかったり、売り切れてしまった時に、麺ではなくてご飯が食べたい人が、レトルトご飯を買っている。(去年の)倍以上の売り場面積」
そのほかにも米の代替品として売り上げが伸びているとみられるのが「袋麺」。

「サッポロ一番」ブランドで即席麺を生産するサンヨー食品の今年4月から9月の袋麺の出荷量は、去年の同じ時期と比べて10%以上伸びていて、カップ麺を含めた即席麺全体の出荷量も前年同時期を超えたといいます。
広がり続ける令和の米騒動の余波。

そうした中、12日に取材班が向かったのは、福岡県筑前町。

◆記者リポート
「田園風景が広がる筑前町で、ある施策が発表されました」
◆筑前町民
「助かります!」

◆築前町民
「うれしいです」

◆筑前町民
「よかですね」

町民たちが、一様に感謝の言葉を口にするその施策の秘密は、町役場の一室に積み上げられた段ボールの中にありました。
Q.これは何?
◆筑前町の職員
「発送用の封筒になります。お米1人当たり5キロを配布させていただきます」
筑前町では町独自の生活応援策として、約3万人の全町民に新米5キロを無料で配布することを決めたのです。

確保された予算はなんと約1億1900万円、11月中にも引換券を全世帯に送付します。
◆筑前町 中野高文副町長
「米どころの筑前町ということで、家計の足しになればと。『筑前町に住んでよかった』と実感してもらえたら幸い。米のことは任せてください」

「令和の米騒動」の影響で価格の高止まりが続く中で打ち出されたなんとも“ふとっぱら”な取り組み。

無料配布の新米は12月14日から19日の間に、町内3ヵ所の施設で配られる予定です。

■専門家「以前のような価格には下がらない」

自治体も異例の対応を取るほど、夏以降、お米の値段は5キロ3000円前後からほとんど変わっていませんが、この高値、いつまで続くんでしょうか。

かなりショッキングな見立てがあります。

コメの流通に詳しい宇都宮大学農学部の小川真如助教は「以前のような価格には下がらないだろう」と話します。

「そもそも、これまでコメの価格が安すぎたので世の中の物価高騰に合わせてようやくコメ価格も上昇してきた」というのが小川助教の分析です。

コメも生産コストは上がっているのに価格に反映されてこなかったので「令和の米騒動」をきっかけに高騰して、その価格が今後は基本になるだろうと話しています。

あなたにおすすめ

  1. HOME
  2. 新米出回ってもコメ価格高止まり…去年の1.5~1.8倍に「以前のようには下がらない」見方も 全町民約3万人に新米5キロ無料配布へ 福岡