参議院選挙 公示まで1週間　福岡選挙区は改選定数3に12人が出馬表明　東京都議選で状況が変化

参議院選挙の公示まであと1週間となりました。

国の内外で問題が山積する中、どの立候補者、どの政党に1票を託すのか、福岡の現状を取材しました。

公示まで1週間に迫った参議院選挙。

福岡選挙区には現時点で現職・新人あわせて12人が立候補を表明し、3つの議席を争う構図となっています。

これまでは自民と公明の与党で2議席、野党の立憲民主党が1議席と分け合い、それぞれ『指定席』とも言われてきましたが、今回の選挙は公示前に状況の変化が－

それは、6月22日に行われた東京都議会議員選挙。

議席増を目指した自民党が過去最少の議席数にとどまり、さらに公明党も議席を減らして、与党にとって厳しい結果となりました。

その与党・自民党ー

選挙で大きな力を持つ森山幹事長の姿が24日、福岡にありました。

◆自民党　森山裕 幹事長（24日）
「今回の参議院選挙は大事な選挙であります。福岡は公明党さんと2議席を目指して頑張っているわけでありますが…」

森山幹事長は、公明党の立候補予定者の集会にも出席。

自民・公明いずれの会場でも時間をとって話したのは、野党がそろって主張している消費税減税への批判でした。

◆自民党　森山裕 幹事長（24日）
「今年の予算では31兆4000億円くらいの消費税の歳入があると見ています。（消費税の）『税率を下げる』ということも議論としてはいいんですけど、だったら『それをどこから持ってくるか』というのが付いていないと、私は政策ではないと思います」

この主張に真っ向から反論するのが、都議選で議席を伸ばした野党、立憲民主党です。

◆立憲民主党 福岡県連　城井崇 代表（24日）
「今回、自民党が選挙直前に示した『全員に2万円』、あの政策は刺さらなかったと。ニーズはそこじゃない。自民党側の頭の切り替えができていない読み違えが、今回の結果の差につながったという風に見ています」

与党が打ち出した『2万円の給付金』という公約こそ、「国民に受け入れられていない」と話します。

同じく都議選で9人が当選し、初めて議席を獲得した国民民主党も、『追い風』を実感しています。

◆国民民主党 福岡県連　太田京子 代表（24日）
「”手取りを増やす”というフレーズの、やはり去年の『103万円の壁』に象徴される、所得税の減税というところの国の古い仕組みを変えるということが、今回も都議の候補の皆さまの訴えの中にはありましたので、とにかく目の前に『いくら増えるのか』ということが響いているんだと思います」

両党は今回、福岡選挙区でそれぞれ議席を獲得し、これまでの構図を変えたいとしています。

一方、都議選からの巻き返しを目指す与党は－

◆自民党 福岡県連　松本國寛 会長（23日）
「自民党を信頼していただいていた方々が、かなりの数離れていっているんだという実感がありますので、『もう一度信頼を取り戻していく』という作業が必要なんだと思います」

◆公明党 下野六太選挙対策本部　西尾耕治 事務局長（26日）
「『3議席のうち2議席は自民・公明でいただく』ということを目標に、我々がやってきた今までのことをしっかりとまた改めてやるということでしょうね」

与党が都議選の流れを食い止められるのか、それとも野党が勢いを持続させるのか、参議院の過半数を巡る争いが注目されます。