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中国・韓国で大型連休入り 「爆買い」から「指名買い」 「モノ消費」から「コト消費」へ 来日観光客に変化

暮らし

2025/01/28 17:00

中国では「春節」、韓国では「ソルラル」と呼ばれる旧暦の正月にあたる大型連休が1月28日から始まりました。

福岡にも中国や韓国などから大勢の外国人観光客が訪れる見通しですが、今年は「ある変化」が見えてきました。
1月25日の福岡空港国際線ターミナル 到着ロビーには、「春節」の連休より一足早く降り立った中国人観光客の姿が…。

◆中国人観光客
「ラーメン。とりあえずラーメン」

◆中国人観光客
「美しい景色」

◆中国人観光客
「温泉」

中国の旧正月にあたる「春節」の大型連休。

これまでも、九州の玄関口となる福岡に、いわゆる「爆買い」や「爆食い」などで多くの経済的恩恵をもたらしてきました。

中国政府によりますと、1月14日から2月22日までの40日間で延べ90億人が移動するとみられていて、過去最多となる見通しです。
外国人観光客に人気の商業施設では…

◆リポーター
「こちらでは外国人観光客向けのキャンペーンを行っています」

キャナルシティ博多では、春節の期間中、外国人観光客へのおもてなしを強化するキャンペーンを実施。

館内のお店で1万円以上購入したレシートとパスポートを提示すると、館内で使えるクーポンなどが当たる抽選会に参加できます。

◆韓国人観光客(キャナルシティ博多)
Q.何か当たったら?
「ラーメンですね」
Q.福岡での楽しみは?
「ビールともつ鍋です」
春節期間中は、外国人観光客の来館が通常より1.5倍ほど増えるというキャナルシティ博多。

コロナ禍を経て買い物の傾向にも変化が出ているようで、スポーツ用品店「Alpen FUKUOKA」では…

◆Alpen FUKUOKA 新井善行さん
「『指名買い』といいましょうか、このブランドのこちらがほしいという問い合わせが多いので、一世代前の『爆買い』みたいな傾向ではなくて、自分が欲しいものを買っていく傾向が見られる」

商品をまとめて大量に購入していく「爆買い」ではなく、自分の欲しいものを求める「指名買い」へと変化しているということです。

◆台湾からの観光客
Q.何を買いましたか?
「靴」
Q.価格は?
「台湾より安い」

円安も相まって多くの外国人観光客でにぎわうキャナルシティ。

買い物の傾向は変わりながらも、今年も活発な消費活動が期待されます。
一方、北九州市の小倉城では、甲冑を身に付け、日本の歴史を体感する中国人観光客の姿がありました。

小倉城では、こうした衣装の試着や流鏑馬など、体験型のアクティビティーに力を入れています。

インバウンドの動向に詳しい専門家は、体験型の施設が人気を集める背景として、中国人観光客の「ある変化」を指摘します。
◆インアウトツーリズム研究所 帆足千恵 社長
「今や(中国人観光客の)90%以上が個人旅行スタイルで福岡に来られてますので、お買い物は当たり前なんで、それプラスそこでしかできないことを体験したいという方が多くなっています」

最近は団体旅行ではなく個人旅行がほとんどで、それぞれの趣味・趣向が反映される形に。

従来のトレンドだった「爆買い」などの「モノ消費」から、個人が興味を持つ自然や文化を体験する「コト消費」へとシフトしているといいます。

そんな変化を意識してか、小倉城は営業時間を冬季は午後7時まで、夏季は午後8時までに延長したといいます。
◆小倉城庭園 中川康文 館長
「夕方もう1カ所、観光にいける場所として、小倉城が選ばれるケースが増えてきています。中国のお客様に限らず、自分で何かをするというところが非常に人気なコンテンツになってきているとは思います」

実に90億人の大移動が見込まれる今年の「春節」。

福岡でもトレンドの変化に対応し、インバウンドを取り込めるかが注目されます。

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