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雷から身を守る…木の下の雨宿りに注意 雷が伝わる危険性も 福岡でひょうや強風 大気の状態不安定で新幹線も一時運転見合わせ

気象・災害

2025/04/14 17:45

14日は九州北部で大気の状態が非常に不安定になり、福岡県内全域で一時、竜巻注意情報が発表されたほか、午後5時現在も雷注意報が継続しています。
14日午前10時ごろの福岡県宗像市では住宅の屋根に「ひょう」が激しく打ちつけました。

福岡市や新宮町など県内各地でひょうの観測が相次ぎました。

上空に強い寒気を伴った低気圧が近づいた影響で、九州北部では広い範囲で大気の状態が非常に不安定になり、福岡・佐賀・大分などのほぼ全域で一時、竜巻注意情報が発表されたほか、午後5時現在も雷注意報が継続して出されています。
昼すぎの福岡市上空はみるみるうちに暗雲が立ち込め、たちまち薄暗い雰囲気に一変したことがわかります。
突然の悪天候で交通機関にも影響が出ました。

山陽新幹線は強風の影響で博多~小倉間で一時、運転を見合わせ、一部の列車に最大17分ほどの遅れが生じました。

◆新大阪に向かう客
「風の問題があるからちょっと怖い」

◆熊本に向かう客
「(福岡に)着く時に強風で着陸できず、飛行機でぐるっとうろちょろさせられた。困ったなという感じ、出張なので」
さらに、雷が原因とみられる火事も起きました。

警察や消防によりますと14日午前11時すぎ、筑前町上高場で木造2階建ての住宅が焼ける火事がありました。

住人の女性にけがはありませんでしたが、女性は「2階の方から雷のような音がして、そのあとに火が出た」と話しているということです。
夏にかけて発生が増えるおそれがある突然の雷雨。

4月10日には奈良市の学校のグラウンドに雷が落ち、男子生徒3人が意識不明の重体となる事故があったばかりです。

落雷の威力はコンクリートブロックが一瞬にして大破するほど。
雷から身を守るためにどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

背の高さの違うマネキン2体を並べた実験では、背の高いマネキンの方に雷が落ちました。

続いて、傘を持ったマネキンと何も持たないマネキンの比較では、雷は稲光を放ち傘を持った方のマネキンへ。

これらの実験からも雷は「高いところ」や「尖ったもの」に落ちやすいことがわかります。
さらに注意が必要なのが「木の下での雨宿り」です。

木の近くに置いたマネキンが雷に打たれる様子をよく見ると、雷が木からマネキンに移っていることがわかります。

これは「側撃」という現象で、落雷を受けた物や人から雷の電流が別のところに飛び移ることを指します。

この雷の被害から身を守るには、できる限り頑丈な建物や車の中に避難するほか、隠れる場所がない場合はなるべく低い姿勢を保つことが大切です。

今回、雷注意報が発表された理由について気象予報士は…。

◆TNC気象予報士・防災士 町田朱理
「強い寒気が入ることによって、地上との気温差が大きくなるので発達した雨雲が流れ込みやすくなる。そうすると発達した雨雲から雷が落ちやすくなる」

14日夜遅くから15日にかけても大気が不安定な状態が続く見通しで、気象予報士は雨雲レーダーをこまめに確認するよう呼びかけています。

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