「福田真美に何かあったら助けてほしい」　父親の死体遺棄事件で新証言　逮捕された長男が知人に託した願い　もう1人の容疑者と“家族ぐるみ”の付き合い　北九州市

福岡県北九州市で87歳の男性の遺体を遺棄した疑いで長男が逮捕された事件です。

23日、新たに知人の女も逮捕された中、容疑者同士の人間関係が見えてきました。

◆関係者
「（華山龍馬容疑者に）なんでこんなことになっているのか？と聞いたら、親父が行方不明になっていると。『お前まさか関わってないよな？』と聞いた」

26日、TNCの取材に応じたのは、容疑者の男から逮捕直前に「ある伝言」を託された人物です。



◆記者リポート
「男性の遺体が見つかった小倉南区の資材置き場です。ブルーシートが確認できます」

5月20日、北九州市小倉南区にある資材置き場で、土の中から遺体で見つかった土木建築会社役員の華山龍一さん（当時87）。

遺体は複数のシートのようなものでくるまれた状態で見つかり、首を絞められ殺害されたとみられています。




龍一さんは4月17日、自宅近くで不審な車に乗った後から行方が分からなくなり、翌朝、車で遺棄現場に運ばれたとみられています。



捜査本部は、龍一さんの長男で土木建築会社の社長・華山龍馬容疑者(46)を死体遺棄の疑いで逮捕。

「私はやってません」と容疑を否認しています。

親子を知る人はー

◆龍馬容疑者の同級生
「（親子間は）仲良かったというか、家族を大事にされているので（龍一さんを）尊敬していると聞いたことがある。家族も友達も自分よりも周りを大事にする人なので、事件を起こすようなことはしないというかできないというか」



TNCが入手した映像には、幸せそうな表情を浮かべ、大勢の人の祝福を受けてうれし涙をぬぐう龍馬容疑者の姿が映っています。

自らが社長を努める土木建築会社の創業者だった龍一さんを尊敬し、そして周囲からの人望も厚かったという龍馬容疑者。



一方、捜査本部は2人の間に会社経営や金銭を巡るトラブルがあったことを把握。



龍一さんへの殺人容疑も視野に捜査を進める中、事件は23日、新たな展開を迎えました。

◆記者リポート
「福田真美容疑者を乗せた車が小倉北警察署から出てきました。これから身柄が検察へ送られます」

龍馬容疑者と共謀して龍一さんの遺体を遺棄した疑いで、福田真美容疑者(42)が新たに逮捕されたのです。

事件を巡る逮捕者は2人目ですが、いずれも容疑を否認しています。

容疑者2人はどういう関係だったのか？



26日にTNCの取材に応じたのは、龍馬容疑者と逮捕直前に連絡をとりあっていた人物です。

◆関係者
「（龍馬容疑者の）お母さんから遺言だったらしい。『家族がいなくなったんだから、あなた達が（福田容疑者を）助けなさい』。それを遂行しようとしていたのではないか」



福田容疑者は子どものころから龍一さんや龍馬容疑者と家族ぐるみの付き合いがあったといいます。

龍馬容疑者の母親が亡くなった10年以上前、龍馬容疑者は母親からすでに両親を亡くしていた福田容疑者の面倒をみる様、託されていたといいます。

そして龍馬容疑者が逮捕される直前、知人に託した願いがー

◆龍馬容疑者の知人
「龍馬が捕まる時に『福田真美に何かあった時は助けてやってほしい』と」
Ｑ．どういう理由で
「家族ぐるみの付き合いだった。『誰も(福田容疑者を)助けてくれる人がいない』と」

龍馬容疑者は福田容疑者を守って欲しいと知人に依頼していたというのです。

その後、龍馬容疑者に加え福田容疑者も逮捕されました。

捜査関係者によりますと、龍一さんが行方不明になる直前、容疑者2人が電話をしていた履歴があり、2人が事件の打ち合わせをした疑いがあるということです。

遺体が遺棄された際、福田容疑者は現場にいなかったとみられ、捜査本部は龍馬容疑者が事件を主導したとみて詳しい経緯を調べています。