2025/07/24 20:00
右肩痛乗り越え初タイトルへ ついに首位浮上、ソフトバンクのブルペン支える松本裕樹「我慢の1年」
ホークス
9時間前
借金7の最下位から驚異的なペースで巻き返し、7月29日に92試合目にして今季初めて首位に立ったソフトバンク。リーグ2連覇を目指すチームの「V字回復」に大きく貢献した一人がセットアッパーの松本裕樹投手(29)だ。昨年終盤に痛めた右肩のコンディションが懸念される中、ここまで32登板で2勝1敗、防御率1.15、リーグ最多の25ホールド(8月2日現在)。右肩痛の再発防止に細心の注意を払いながら、プロ11年目で初タイトルを狙える位置まできた。
松本裕が離脱したのはチーム4年ぶりの優勝が目前だった昨年9月上旬。そのまま戦列に戻ることなくシーズンを終え、オフはリハビリに専念した。今春のキャンプ中も「思ったより投げられていない」という焦りを感じていたというが、プラン通りに段階を踏んでいくことを最優先。石橋をたたきながら渡るように出力を抑え、慎重に歩みを進めていった。実戦復帰したオープン戦でもその日の状態や翌日の反応を細かく確認。徐々に強度を上げて、開幕に間に合わせた。
直球の自己最速は昨年8月にマークした159キロ。今季はその試合での最速が150キロ台前半という日も多かったが「不安があるので(出力を)抑えているというわけではない」という。
「バランス良く投げた結果です。今ぐらいのスピードで変化球とのコンビネーションとか、その辺りを考えた結果、今ぐらいの力感というのが理想かなと思っている。去年はあまり自分の中で変化球が良くなかったので、なんとか出力を出して乗り切る、抑えるという感じだったけど、今年は変化球やコントロールを見直してきた。それが、今につながっていると思います」
昨年終盤の優勝争い、さらにポストシーズンで戦力になれなかった悔しさは心に深く刻まれている。射程内にある最優秀中継ぎのタイトルへの思いを「起用法やチームの状況によるところが大きいので、そこはあまり目標にしていない」とした上で、昨年はかなわなかったシーズン完走を視野に入れる。
「中継ぎで1年間回っていたら50試合(登板)は最低限の目標だと思うけど、そこを気にしすぎて自分の状態をちゃんと把握できなかったり、投げられないとなると去年と同じことになってしまうので、それだけはないように。本当に今年は我慢の1年だと思うので、状態が悪かったらしっかり(首脳陣に)言うなり、そういうところはちゃんとやらなければいけないと思います」
開幕前に首脳陣が掲げていたリリーフ構想では、守護神オスナ、ヘルナンデス、松本裕、藤井、杉山、尾形の「6人衆」が柱だったが、オスナ、ヘルナンデス、尾形がそれぞれ一時2軍落ち。オスナは現在もコンディション不良のため不在で、勝ち試合の7、8、9回は基本的に「藤井ー松本裕ー杉山」が担っている。松本裕はここまで2日連投が2度。日本ハムとのデッドヒートが続く中、シーズン最終盤にコンディションに問題がなければリミッターを解除して「3連投」でマウンドに上がる覚悟もできている。
「もちろん、そこはしっかりと首脳陣と話し合って(登板間隔を計算して)やってきてくれているので、そこの期待に応えるように、後半戦の大事なところではちゃんといけるような状態をしっかりつくっていきたいと思っています」
日本ハムとの首位攻防として注目された7月29日からの敵地3連戦。その初戦、チームが今季初めて首位に立った試合で松本裕は今季最速の157キロをたたき出した。2位転落した30日は登板がなかったが、中1日でマウンドに上がった31日には再び最速157キロをマークしてチームも首位再浮上。「いつでもどこでもいけるように準備をしてきた」と意気込むセットアッパーが力強くホールドを積み重ねていけば、おのずとチームの連覇も自身の初タイトルも近づいてくる。
(TNC「福岡NEWSファイルCUBE」2日放送より/松本裕樹投手のインタビューはYouTube「ももスポチャンネル」で配信中)
松本裕が離脱したのはチーム4年ぶりの優勝が目前だった昨年9月上旬。そのまま戦列に戻ることなくシーズンを終え、オフはリハビリに専念した。今春のキャンプ中も「思ったより投げられていない」という焦りを感じていたというが、プラン通りに段階を踏んでいくことを最優先。石橋をたたきながら渡るように出力を抑え、慎重に歩みを進めていった。実戦復帰したオープン戦でもその日の状態や翌日の反応を細かく確認。徐々に強度を上げて、開幕に間に合わせた。
直球の自己最速は昨年8月にマークした159キロ。今季はその試合での最速が150キロ台前半という日も多かったが「不安があるので(出力を)抑えているというわけではない」という。
「バランス良く投げた結果です。今ぐらいのスピードで変化球とのコンビネーションとか、その辺りを考えた結果、今ぐらいの力感というのが理想かなと思っている。去年はあまり自分の中で変化球が良くなかったので、なんとか出力を出して乗り切る、抑えるという感じだったけど、今年は変化球やコントロールを見直してきた。それが、今につながっていると思います」
昨年終盤の優勝争い、さらにポストシーズンで戦力になれなかった悔しさは心に深く刻まれている。射程内にある最優秀中継ぎのタイトルへの思いを「起用法やチームの状況によるところが大きいので、そこはあまり目標にしていない」とした上で、昨年はかなわなかったシーズン完走を視野に入れる。
「中継ぎで1年間回っていたら50試合(登板)は最低限の目標だと思うけど、そこを気にしすぎて自分の状態をちゃんと把握できなかったり、投げられないとなると去年と同じことになってしまうので、それだけはないように。本当に今年は我慢の1年だと思うので、状態が悪かったらしっかり(首脳陣に)言うなり、そういうところはちゃんとやらなければいけないと思います」
開幕前に首脳陣が掲げていたリリーフ構想では、守護神オスナ、ヘルナンデス、松本裕、藤井、杉山、尾形の「6人衆」が柱だったが、オスナ、ヘルナンデス、尾形がそれぞれ一時2軍落ち。オスナは現在もコンディション不良のため不在で、勝ち試合の7、8、9回は基本的に「藤井ー松本裕ー杉山」が担っている。松本裕はここまで2日連投が2度。日本ハムとのデッドヒートが続く中、シーズン最終盤にコンディションに問題がなければリミッターを解除して「3連投」でマウンドに上がる覚悟もできている。
「もちろん、そこはしっかりと首脳陣と話し合って(登板間隔を計算して)やってきてくれているので、そこの期待に応えるように、後半戦の大事なところではちゃんといけるような状態をしっかりつくっていきたいと思っています」
日本ハムとの首位攻防として注目された7月29日からの敵地3連戦。その初戦、チームが今季初めて首位に立った試合で松本裕は今季最速の157キロをたたき出した。2位転落した30日は登板がなかったが、中1日でマウンドに上がった31日には再び最速157キロをマークしてチームも首位再浮上。「いつでもどこでもいけるように準備をしてきた」と意気込むセットアッパーが力強くホールドを積み重ねていけば、おのずとチームの連覇も自身の初タイトルも近づいてくる。
(TNC「福岡NEWSファイルCUBE」2日放送より/松本裕樹投手のインタビューはYouTube「ももスポチャンネル」で配信中)