2023/01/16 10:11
「背中の骨折は踏み潰されたもの」 福岡1歳児“エアガン虐待死” 父親の初公判で明かされた“事件現場”
暮らし
2023/01/16 17:10
福岡県田川市で2018年、当時1歳の三男をエアガンで何度も撃ったほか、自宅に放置して死亡させた罪に問われている父親の裁判が始まりました。
父親は初公判で全面無罪を主張しました。
福岡地裁、101号法廷。
逮捕から3年あまり、再び公の場に姿を見せた男は、全身黒づくめの服装で証言台に立ちました。
◆裁判長
「おはようございます。体調に変わりなどないですか?」
◆常慶被告
「はい、大丈夫です」
◆裁判長
「職業は?」
◆常慶被告
「今は無職になるんでしょうか」
傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われている田川市の常慶雅則(じょうけい・まさのり)被告(27)です。
16日、裁判員裁判の初公判が開かれました。
◆記者リポート(2019年11月8日、田川警察署)
「午前8時前です。常慶容疑者の身柄が検察庁に送られます」
起訴状などによりますと、常慶被告は2018年、田川市の自宅で当時1歳の三男・唯雅ちゃんに向けてエアガンを至近距離から何度も撃ちケガをさせたほか、妻の藍(あい)受刑者(27)と共謀し、重度の低栄養状態だった唯雅ちゃんに適切な治療を受けさせず肺炎で死亡させたとされています。
唯雅ちゃんは体脂肪がほとんどなく、極度に痩せていました。
さらに全身には、エアガンで撃たれた合計71カ所の弾の痕があり、両手両足や肋骨は23本、あわせて31カ所も折れていました。
◆藍受刑者の知人
「(唯雅ちゃんの)お葬式で見た体が、あばらがすごく見えていた。体も全部傷だらけと聞いた」
唯雅ちゃんが亡くなってから約1年後に逮捕された常慶被告。
警察の調べに「エアガンは長男が撃ったのではないか」「骨折や低栄養はわからなかった」などと容疑を否認しました
16日、注目の初公判の場で、裁判長から起訴内容について尋ねられた常慶被告は―
◆裁判長
「公訴事実について何か意見はありますか?」
◆常慶被告
「違います」
常慶被告は比較的早口で起訴内容を否認。
自身の「潔白」を訴えました。
弁護側も冒頭陳述で―
◆弁護側
「被告は暴行を加えておらず、被害者の要保護状態を認識していなかった」
「犯罪の証明がない時は、判決で無罪の言い渡しをしなければならない」
などと述べ、常慶被告の無罪を主張しました。
◆TNC「ももち浜S特報ライブ」2022年3月11日放送より
「母親に判決で福岡地裁は懲役8年を言い渡しました」
しかし、事件の裁判を巡っては、保護責任者遺棄致死の罪に問われた妻の藍受刑者に対する懲役8年の判決がすでに確定しています。
一審の裁判員裁判で藍受刑者は、夫の常慶被告と同様に「子供の異常には全く気付かなかった」などと無罪を訴えましたが、判決で福岡地裁は「藍受刑者の証言は信用できない」「藍受刑者及び夫は共謀も認められる」「悪質性の程度が相当高い」として懲役8年を言い渡しました。
二審で福岡高裁は控訴を棄却。
最高裁も藍受刑者側の上告を棄却し、去年11月に刑が確定しました。
藍受刑者の確定判決では、常慶被告による唯雅ちゃんへのエアガン虐待も認定されました。
16日の初公判で、常慶被告側は無罪を主張しましたが、これに対し検察側はー
◆検察側
「腕や足など多数の骨折で患部が腫れ、衰弱して動くのがままならない被害者を標的にしてBB弾を撃ち込んだ」
また検察側は証拠調べで、唯雅ちゃんが自宅で亡くなった当日、藍受刑者の119番で駆け付けた消防隊員の供述調書を読み上げました。
◆検察側(消防隊員の証言より)
「雅則と藍は床に座ったまま消防隊の心臓マッサージの様子を見ていた」
「普通の親なら取り乱す場面だが、妙に落ち着いていて違和感を覚えた」
さらに検察側は、唯雅ちゃんが救急搬送された病院の医師の供述調書も読み上げ、唯雅ちゃんが虐待を受けていた可能性を示唆しました。
◆検察側(医師の証言より)
「1歳4カ月の乳児は少しの落下で簡単に骨折するものではない」
「1歳4カ月で骨折がある時点で虐待が疑われる」
「背中の骨折は背中を踏み潰されたもの」
「大きな他人からの衝撃が複数回あったといえる」
「かなり痛がり泣いたはず」
事件当時、家族5人で暮らしていた常慶被告。
しかし、家庭内の様子を知る人はー
◆藍受刑者の知人
「(常慶被告は)キレたら危ないかな。(藍受刑者の)顔とか踏まれるし、髪の毛引っ張るし、止めるしかないみたいな」
妻・藍受刑者の確定判決では、常慶被告による藍受刑者へのDV行為も認定されていました。
唯雅ちゃんの体の骨が23本、あわせて31カ所も折れていたことに、常慶被告は何か関わりはあったのでしょうか。
19日には妻の藍受刑者が証人として出廷する予定です。
父親は初公判で全面無罪を主張しました。
福岡地裁、101号法廷。
逮捕から3年あまり、再び公の場に姿を見せた男は、全身黒づくめの服装で証言台に立ちました。
◆裁判長
「おはようございます。体調に変わりなどないですか?」
◆常慶被告
「はい、大丈夫です」
◆裁判長
「職業は?」
◆常慶被告
「今は無職になるんでしょうか」
傷害と保護責任者遺棄致死の罪に問われている田川市の常慶雅則(じょうけい・まさのり)被告(27)です。
16日、裁判員裁判の初公判が開かれました。
◆記者リポート(2019年11月8日、田川警察署)
「午前8時前です。常慶容疑者の身柄が検察庁に送られます」
起訴状などによりますと、常慶被告は2018年、田川市の自宅で当時1歳の三男・唯雅ちゃんに向けてエアガンを至近距離から何度も撃ちケガをさせたほか、妻の藍(あい)受刑者(27)と共謀し、重度の低栄養状態だった唯雅ちゃんに適切な治療を受けさせず肺炎で死亡させたとされています。
唯雅ちゃんは体脂肪がほとんどなく、極度に痩せていました。
さらに全身には、エアガンで撃たれた合計71カ所の弾の痕があり、両手両足や肋骨は23本、あわせて31カ所も折れていました。
◆藍受刑者の知人
「(唯雅ちゃんの)お葬式で見た体が、あばらがすごく見えていた。体も全部傷だらけと聞いた」
唯雅ちゃんが亡くなってから約1年後に逮捕された常慶被告。
警察の調べに「エアガンは長男が撃ったのではないか」「骨折や低栄養はわからなかった」などと容疑を否認しました
16日、注目の初公判の場で、裁判長から起訴内容について尋ねられた常慶被告は―
◆裁判長
「公訴事実について何か意見はありますか?」
◆常慶被告
「違います」
常慶被告は比較的早口で起訴内容を否認。
自身の「潔白」を訴えました。
弁護側も冒頭陳述で―
◆弁護側
「被告は暴行を加えておらず、被害者の要保護状態を認識していなかった」
「犯罪の証明がない時は、判決で無罪の言い渡しをしなければならない」
などと述べ、常慶被告の無罪を主張しました。
◆TNC「ももち浜S特報ライブ」2022年3月11日放送より
「母親に判決で福岡地裁は懲役8年を言い渡しました」
しかし、事件の裁判を巡っては、保護責任者遺棄致死の罪に問われた妻の藍受刑者に対する懲役8年の判決がすでに確定しています。
一審の裁判員裁判で藍受刑者は、夫の常慶被告と同様に「子供の異常には全く気付かなかった」などと無罪を訴えましたが、判決で福岡地裁は「藍受刑者の証言は信用できない」「藍受刑者及び夫は共謀も認められる」「悪質性の程度が相当高い」として懲役8年を言い渡しました。
二審で福岡高裁は控訴を棄却。
最高裁も藍受刑者側の上告を棄却し、去年11月に刑が確定しました。
藍受刑者の確定判決では、常慶被告による唯雅ちゃんへのエアガン虐待も認定されました。
16日の初公判で、常慶被告側は無罪を主張しましたが、これに対し検察側はー
◆検察側
「腕や足など多数の骨折で患部が腫れ、衰弱して動くのがままならない被害者を標的にしてBB弾を撃ち込んだ」
また検察側は証拠調べで、唯雅ちゃんが自宅で亡くなった当日、藍受刑者の119番で駆け付けた消防隊員の供述調書を読み上げました。
◆検察側(消防隊員の証言より)
「雅則と藍は床に座ったまま消防隊の心臓マッサージの様子を見ていた」
「普通の親なら取り乱す場面だが、妙に落ち着いていて違和感を覚えた」
さらに検察側は、唯雅ちゃんが救急搬送された病院の医師の供述調書も読み上げ、唯雅ちゃんが虐待を受けていた可能性を示唆しました。
◆検察側(医師の証言より)
「1歳4カ月の乳児は少しの落下で簡単に骨折するものではない」
「1歳4カ月で骨折がある時点で虐待が疑われる」
「背中の骨折は背中を踏み潰されたもの」
「大きな他人からの衝撃が複数回あったといえる」
「かなり痛がり泣いたはず」
事件当時、家族5人で暮らしていた常慶被告。
しかし、家庭内の様子を知る人はー
◆藍受刑者の知人
「(常慶被告は)キレたら危ないかな。(藍受刑者の)顔とか踏まれるし、髪の毛引っ張るし、止めるしかないみたいな」
妻・藍受刑者の確定判決では、常慶被告による藍受刑者へのDV行為も認定されていました。
唯雅ちゃんの体の骨が23本、あわせて31カ所も折れていたことに、常慶被告は何か関わりはあったのでしょうか。
19日には妻の藍受刑者が証人として出廷する予定です。
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