2023/09/27 18:50
工藤会トップ控訴審 3月12日に判決 1審「死刑」判決は維持されるか 福岡高裁
事件・事故
2024/03/11 16:00
4つの市民襲撃事件で殺人などの罪に問われ、1審で死刑判決を受けた特定危険指定暴力団・五代目工藤会トップの野村悟被告(77)と無期懲役の判決を受けたナンバー2の田上不美夫被告(67)は、3月12日に控訴審判決を迎えます。
福岡高裁がどのような判断を下すのか、争点を整理します。
福岡高裁がどのような判断を下すのか、争点を整理します。
2022年7月、TNCの警察密着番組の取材中に福岡拘置所の周辺で撮影された映像には、特定危険指定暴力団「五代目工藤会」の組員たちが映っています。
この日は、東京に本部を置く指定暴力団の幹部などが、拘置所にいる工藤会総裁・野村悟被告に接見に訪れる日。
その来賓対応をしていたとみられ、野村被告が組織に与える影響力に衰えは見えませんでした。
この日は、東京に本部を置く指定暴力団の幹部などが、拘置所にいる工藤会総裁・野村悟被告に接見に訪れる日。
その来賓対応をしていたとみられ、野村被告が組織に与える影響力に衰えは見えませんでした。
この映像が撮影される1年前の2021年8月24日、裁判所の敷地の外に複数の工藤会関係者が集まる中、開かれた1審の判決公判。
◆記者(2021年8月24日)
「主文、後回しです」
福岡地裁は、元漁協組合長殺害など4つの市民襲撃事件で殺人などの罪に問われた野村被告(当時74)と組織ナンバー2の田上不美夫被告(当時65)に対し判決を言い渡しました。
◆福岡地裁 足立勉 裁判長(2021年8月24日)
「野村被告は死刑。田上被告は無期懲役とする」
史上初めて、指定暴力団のトップに言い渡された死刑判決。
無罪を主張をする野村被告と田上被告は控訴し、弁護を“死刑弁護人”の異名で知られる安田好弘弁護士らに依頼しました。
◆記者(2021年8月24日)
「主文、後回しです」
福岡地裁は、元漁協組合長殺害など4つの市民襲撃事件で殺人などの罪に問われた野村被告(当時74)と組織ナンバー2の田上不美夫被告(当時65)に対し判決を言い渡しました。
◆福岡地裁 足立勉 裁判長(2021年8月24日)
「野村被告は死刑。田上被告は無期懲役とする」
史上初めて、指定暴力団のトップに言い渡された死刑判決。
無罪を主張をする野村被告と田上被告は控訴し、弁護を“死刑弁護人”の異名で知られる安田好弘弁護士らに依頼しました。
そして、去年9月から始まった控訴審。
野村被告は一審同様、全面無罪を主張しましたが、田上被告は看護師と歯科医師が襲撃された事件について、当時組織ナンバー3の菊地敬吾被告に「独断で犯行を指示した」と主張を変えました。
さらに弁護側は、菊地被告が個人的な恨みから福岡県警元警部への銃撃を指示したと主張。
また、元漁協組合長が射殺された事件についても、工藤会の元幹部たちが独断で実行したと主張しました。
野村被告は一審同様、全面無罪を主張しましたが、田上被告は看護師と歯科医師が襲撃された事件について、当時組織ナンバー3の菊地敬吾被告に「独断で犯行を指示した」と主張を変えました。
さらに弁護側は、菊地被告が個人的な恨みから福岡県警元警部への銃撃を指示したと主張。
また、元漁協組合長が射殺された事件についても、工藤会の元幹部たちが独断で実行したと主張しました。
1審の全面無罪主張を変更した理由について、田上被告はー
<控訴審第2回公判 被告人質問(去年9月27日)>
◆田上被告
「びっくりしました。何で総裁が共犯になるのかと思いました。なんで死刑なのか。私も否認すれば(無罪主張が)通ると思ってました。総裁まで巻き込んで、本当に申し訳ない気持ちです」
<控訴審第2回公判 被告人質問(去年9月27日)>
◆田上被告
「びっくりしました。何で総裁が共犯になるのかと思いました。なんで死刑なのか。私も否認すれば(無罪主張が)通ると思ってました。総裁まで巻き込んで、本当に申し訳ない気持ちです」
そして、野村被告は法廷で、工藤会総裁の座を退くと宣言した上で、改めて全面無罪を主張しました。
<控訴審第2回公判 被告人質問(去年9月27日)>
◆弁護側
「死刑をまぬかれるために嘘をついているということは?」
◆野村被告
「そんなことありません」
◆弁護側
「事前に聞いていた?」
◆野村被告
「いや、聞いてません。(自分がトップにいた)元の組織でそういうことをしていて、私もそこに居たんだと」
◆弁護側
「裁判官に言いたいことは?」
◆野村被告
「本当に申し訳ありませんでした。公正な裁判をお願いしたいと思います」
さらに弁護側は、1審判決は重大な事実誤認があり、破棄すべきと主張しました。
一方、検察側は「本件控訴趣意には理由がなく、各控訴はいずれも棄却されるべき」「両被告の証言は信用できない」とし、結審しました。
野村被告に対する死刑判決が維持されるのか否かが最大の焦点となる控訴審。
判決は3月12日に言い渡されます。
<控訴審第2回公判 被告人質問(去年9月27日)>
◆弁護側
「死刑をまぬかれるために嘘をついているということは?」
◆野村被告
「そんなことありません」
◆弁護側
「事前に聞いていた?」
◆野村被告
「いや、聞いてません。(自分がトップにいた)元の組織でそういうことをしていて、私もそこに居たんだと」
◆弁護側
「裁判官に言いたいことは?」
◆野村被告
「本当に申し訳ありませんでした。公正な裁判をお願いしたいと思います」
さらに弁護側は、1審判決は重大な事実誤認があり、破棄すべきと主張しました。
一方、検察側は「本件控訴趣意には理由がなく、各控訴はいずれも棄却されるべき」「両被告の証言は信用できない」とし、結審しました。
野村被告に対する死刑判決が維持されるのか否かが最大の焦点となる控訴審。
判決は3月12日に言い渡されます。
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