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【詳しく】日産7工場の閉鎖方針に北九州市長「社長からは苅田工場が重要拠点との認識示された」 雇用や生活に直結すると懸念 福岡

政治・行政

7時間前

日産自動車が工場閉鎖などの経営再建策を打ち出したことに対し、福岡県北九州市の武内和久市長は15日の会見で「市民の雇用や生活に直結する課題」と懸念を示しました。

日産は13日、世界に17ある工場のうち7つの工場を閉鎖する方針を明らかにしています。

福岡県苅田町には2つの工場があり、隣接する北九州市を含め多くの関連企業が集まっています。

またこれに先立つ9日、日産は北九州市に計画していたEV=電気自動車向けのバッテリーを生産する工場の建設を断念する方針を福岡県や北九州市に伝えていました。

会見での武内市長との主なやりとりは以下の通りです。

Q. 日産自動車が明らかにした大規模な工場の統廃合やリストラについてどのように受け止めていますか。また、市内の中小企業への影響および今後の支援策について教えてください。

A.日産自動車というグローバル企業が厳しい経営状況にあることは、さまざまな数値や業績見込みからもつまびらかになっています。苅田工場は北九州市民1000人以上が働き、関連企業を含めれば少なからぬ市民の雇用や生活に直結する課題と認識しています。日産のグローバル戦略の中で苅田工場が重要な位置を占めることを踏まえた対応がなされることを期待します。行政として経済団体とも連携し、相談や要望があればしっかり受け止めていきたいと考えています。

また、先日のバッテリー工場の誘致断念は非常に残念でしたが、北九州市としては未来産業を育てる戦略はぶれることなく進めていきます。「恐れるより備える」という姿勢で、不確実性が大きい中でもしっかり備えていくスタンスでやっていきたいと考えています。市は未来産業(次世代モビリティ、半導体、蓄電池)を軸としてグリーンの力をしっかり活用しながらこの戦略を堅持し、個々の案件に依存せず進めていきます。
Q. 先日、日産のエスピノーサ社長と面談した際、苅田工場の今後について具体的にどのような話をされましたか?

A.エスピノーサ社長に対し、私から苅田工場が地域経済に与える影響の大きさを伝え、グローバル戦略の中でも苅田工場は重要な拠点であるため、それを踏まえた対応と、影響が最小化されるよう申し入れをしました。社長からは、苅田工場がグローバル戦略の中で重要な拠点であるとの認識が示され、懸念はわかるとして、雇用や生産については最大限努力していくという言葉がありました。そうした認識のもと、日産側で検討が進められているものと理解しています。

Q. 日産における九州、特に北部九州の位置づけや強みについて、市長はどのように認識していますか。

A. 九州全体が「カーアイランド」であり、日産の苅田工場自体も生産規模が大きく、非常に重要な拠点だと考えています。また、その技術を支える働き手やサプライチェーンを構成する企業群も整っています。九州エリアの持つ技術力そして生産規模は、日産のグローバル戦略の中でも核を占めるエリアであると認識しています。これは、私たちが進めるグリーンを中心とした経済戦略や産業構造ともつながるところがあり、九州そして福岡県は大事な意味合いを持っていると考えています。日産もその点を認識されていると信じています。

Q.九州エリアのメリットや強みが認められれば、苅田工場に機能が集約される可能性もありますが、日産に対し今後の工場再編の検討に際し、市としてどのような働きかけをする考えですか。

A.私と服部知事が一緒に、九州および福岡県の重要性については日産側に伝えました。あらゆるレベルで重要な拠点であることを伝え、経営判断の中でしっかりと考慮していただくよう期待しています。ただし、これは日産自動車の経営に直接関わる話であり、最終的な判断の責任は会社側にあります。私たちとしては(九州・福岡の重要性を)伝えながら、しっかりとした判断をしていただくことを期待していきたいと考えています。

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