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日韓トンネルと旧統一教会 政治との接点が次々と浮かぶも 「認識なかった」「無回答で結構です」

暮らし

2022/09/02 20:55

旧統一教会が深く関わっているとされる日韓トンネルの取材を進めると、政治との接点も浮かび上がってきました。

教団と政治つながりの実態は。

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旧統一教会が深く関わり、九州と韓国を海底トンネルで結ぶ“日韓トンネル”に関して、新たな動きが…

▼崇城大学・中山峰男学長の会見(8月24日)
「日韓トンネルが旧統一教会と関係があることについては全く認識がなかった」

8月24日、熊本市の崇城大学・中山峰男学長が週刊誌の報道を受けて会見を開き、旧統一教会が関連する「日韓トンネル推進熊本県民会議」の議長を2011年の発足当初からつとめていたことを明らかにしました(8月23日付で辞任)。

岸田文雄首相の後援会で2020年発足した「熊本岸田会」の会長でもある中山氏。

日韓トンネルと旧統一教会との関連については、認識していなかったと強調しました。

▼崇城大学・中山峰男学長の会見
「福岡の日韓トンネルの推進をしている会長が九州大学の学長を辞めて就任しているとの話を聞いて、信用できる団体かなと」

中山氏の言う福岡で日韓トンネルを推進している団体とは「日韓トンネル実現九州連絡協議会」。

会長は、梶山千里・元九州大学総長です。

旧統一教会との関わりを認識していなかったとする熊本の中山学長。

しかし、福岡の梶山氏は、日韓トンネルと旧統一教会との関連をはっきりと認めています。

▼日韓トンネル実現九州連絡協議会 梶山千里会長
「(旧統一教会との関連を)知っていた。旧統一教会は(トンネル構想を)利用している」

旧統一教会が事実上、主導する日韓トンネル。

取材を進めると政治との接点もさらに浮かび上がってきました。

東京に本部があるNPO「日韓トンネル研究会」の会長は、自民党の元参議院議員で法務大臣を務めた野澤太三氏。

研究会のホームページには、日韓トンネルの概要や活用方法のほか、旧統一教会の創設者・文鮮明氏が提唱した日韓トンネル構想について紹介されています。

教団との関連について取材を申し込むと、野澤会長名で文書による回答がありました。

『当研究会は、1981年の文鮮明氏の国際ハイウェイ提案をきっかけに設立しました。現在も旧統一教会とは一部関連があります。教団との関係があると認識して頂いて結構です』

一方、8月17日現在の顧問名簿には旧統一教会の関連団体・国際ハイウェイ財団の梶栗会長のほかに、自民党の今村雅弘衆院議員、江島潔参院議員、谷川弥一衆院議員、そして細田博之衆院議長の名前が記載されています。

4人の議員に顧問就任の経緯などアンケートをしたところ、今村事務所は『コメントはしていない』、細田事務所は『コメントは差し控えさせて頂きます』、そして江島事務所は『無回答で結構です』としました。

唯一、文章による回答があったのは谷川事務所です。

『日韓トンネル研究会については、対馬市が選挙区のため、先輩議員より話があり入会した経緯だったかと思います。ほとんど活動した記憶はございません。日韓トンネルが旧統一教会とつながりがあるという認識はありませんでした。社会的に問題となっている旧統一教会との関係があるのであれば今後一切の関係を断つつもりです』

8月26日、自民党は所属議員に対し、旧統一教会との関係を点検するよう要請したことを踏まえ、点検結果を報告するよう通知しました。

9月中にも結果を公表するとしていて、関係が深い議員については名前の公表も検討する方針です。

日韓トンネルでも新たに見えてきた教団と政治のつながり。

これまで議員本人の説明で不十分だった実態は、本当に明らかにされるでしょうか。

(TNC報道ワイド「記者のチカラ」 2022年9月1日放送より)

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