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栃木の逆走死亡事故で注目…福岡の高速道路にも“危険な出入口”「どっちに行けばいいか迷う」九州道にある平面交差の実態

事件・事故

2025/05/01 17:00

栃木県の東北自動車道で起きた逆走した車による死亡事故は、わかりにくい高速道路の構造が事故の一因となったとみられています。

同じような構造がある福岡県内の高速道路を緊急取材しました。

原形をとどめないほどに大破した乗用車。

4月26日夜、栃木県那須塩原市の東北自動車道で発生した多重事故では3人が死亡し、11人が重軽傷を負いました。

大惨事となった原因が、逆走した車の存在です。

逆走の通報が相次いだというインターチェンジに向かってみると…。

◆記者リポート
「信号があります。この信号を右に行くと本線に合流。左は本線から降りてくる車が通る道、左に行くと逆走ということになります」

事故を起こした車がここから高速に入ったとすると、最初の信号で進入禁止である上り方面に進んだ可能性があります。

このような構造を「平面交差」と呼びます。
その平面交差は福岡県内にもあります。

◆記者リポート
「みやま柳川インターチェンジ上空です。栃木県の東北自動車道で起きた事故の現場と全く同じ形で、2色で色分けされた入口と出口が交差しています」

みやま市の九州自動車道みやま柳川インターチェンジです。

栃木の現場と比較しても同じ構造であることが分かります。
実際に車で走ってみると…。

◆記者リポート
「あ、ありました。進入禁止の看板もありますが、少し分かりにくいです。ここで左に曲がってしまうと逆走だということですね」

高速道路に入るためには右折して「緑色の道」を進まなければならず、誤って「赤の道」に左折すると逆走となってしまいます。
こうした構造に利用者は…。

◆高速道路の利用者
「あんまりよろしくないんじゃないか。分からない人だったら、どっちに行けばいいか迷う」

「標識をちゃんとしないと、お年寄りとかは入っちゃうことはあると思う」

「(道が)いっぱいあると分からなくなる。出口と入口が同時にあると『どっちだ?』となる」

「色で分かれてるけど、夜だと分かりづらいのかなと思う」
福岡県内ではこのほか、去年6月に開通したばかりの「小郡鳥栖南スマートインターチェンジ」にも平面交差があります。
新たに導入もされている平面交差ですが、専門家はこの構造を「異常」だと指摘します。

◆日本自動車ジャーナリスト協会 菰田潔会長
「高速道路内に平面交差・一時停止・信号があるというのは異常なこと。運転手の精神状態が不安定な場合や焦っている場合でも、逆走しないような道路構造にしないといけない」

もし、私たちが逆走車に遭遇した場合はどうすれば良いのでしょうか?

◆日本自動車ジャーナリスト協会 菰田潔会長
「まずはブレーキをかけてスピードを落とす。左に寄っていくこと。逆走車も左側通行のつもりなので、よけるとすれば左によける。こちらも左によければ、すれ違うことができるかもしれない」

さらなる人出や車の移動が見込まれるゴールデンウィーク後半。

高速道路の利用にはより一層の注意が必要です。

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